愛の奇跡 － ８

Dear １０

◇◇

美生が退院したら、一ヶ月実家に戻り、慣れない子育てを母に教えてもらう。

でもそれまでは、優と二人で静かに過ごしたかった私は、実家ではなく自宅マンションへ戻った。

久しぶりの我が家。
いつの間にか寝室にはベビーベッドと、ベビーダンスが置かれていた。

「わぁ…、どうしたの？」

可愛いピンク色のベビー布団。ベッドの中にも、周辺にもぬいぐるみやオモチャが溢れている。

「美紅のお母さんが、全部くれたんだよ。タンスの中には美生の肌着やベビードレスがぎっしり。もう入りきらないくらい」

優が私を見て笑った。