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「美紅が大学生の時、スーパーで見掛けた男性。俺、彼に言われたんだ」
「なにを?」
「美紅さんを幸せにしてあげて下さいって。彼は守本の友人でもあるらしいな。守本に美紅のことを聞き、急遽帰国したと言っていた。彼はここに来たのか?」
「うん、来たよ。彼は…私の大切な友人だから」
「そっか。彼の真剣な眼差しに、俺一瞬ドキッとしたよ。俺より年下なのに。大企業の後継者はやっぱり違うな」
「そうだね」
「ちょっとだけ、妬けたけどな」
「あら、優さんでもヤキモチ妬くの?鉄の心臓かと思っていたわ」
母が笑いながら、優をからかう。
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