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「鉄の心臓?お母さん、それはあんまりだ。ヤキモチくらい…妬きますよ」
照れ臭そうに、優が頭をポリポリ掻いた。
私はその様子を見て、母と笑った。
家族や友人に囲まれている時、闘病の辛さを忘れられる。
健康な時にはわからなかった、沢山の愛情を、私はみんなからもらっているんだ。
それから二週間が経過し、出産から五週間が経った。
私は検査結果を聞く為に、優と二人で診察室の中にいた。
緊張している私の手を、優が優しく握る。医師がにこやかな顔で椅子に座った。
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