Dear 15

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私の目に涙が浮かんだ。 スーッと病室のドアが開いた。看護師さんの回診だと思った私は、涙を拭いゆっくりと視線を向ける。 「…優?どうしたの?忘れ物?」 「うん、忘れ物。美紅にキスするの忘れた」 「えっ?」 「やっぱり泣いてる。美生の言った通りだな」 「泣いて…ないよ」 優が私に近付き、両手で抱き締めた。 「看護師さんが、美紅が泣いてるから、どうしても泊まれってさ」 「…嘘つき」 「本当は、美生が『ママが寂しくて泣いてるから、ママのところに行っていいよ』って」
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