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「美紅、おめでとう。よく…頑張ったな」
「すぐる…」
「ママ、おめでとう!わぁ~可愛い!」
静かな手術室の中で、美生が歓声を上げた。三千グラムを超す赤ちゃんに優は驚きを隠せない。
「とても食いしん坊なのよ。まだおっぱい出ないのに、乳房を一生懸命吸ったの」
「そっか。元気な赤ちゃんで良かった」
涙ぐむ私の頭を、優が優しく撫でた。
「名前…決めたよ」
「名前?」
「この子の名前は、美優(みゆ)だ」
「みゆ…」
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