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あの守本が、今では双子の男の子の父親だ。
「ほら、優。文句言ってないで早くしてよ。優は背が高いし、恐いから妖怪に決まってるでしょう」
酷いな、あんまりだ。
「そうっすよ、社長にしか妖怪は出来ません」
守本、お前は左遷するぞ。
「スタンバイお願いします。本番五秒前」
女性スタッフに呼ばれ、俺達はステージのそでに立つ。
観客席には八歳になった美生と、十ヶ月の美優を抱いた美紅の母親と、俺のお袋。
そして遥ちゃんと五歳になった双子の男の子。
観客席には沢山の子供達とその家族が、ショーが始まるのを今か今かと待っていた。
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