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「あぁ、部員?いるよ!何人か。今新入生勧誘しに行ってる」
「…そうなんですか」
「そうなんです。もうすぐ戻ってくるんじゃないかな?だから早くそこ座って。
せっかくの二人っきり…邪魔が入る前に!」
「あ、は、はいっ…」
…さらっと二人っきりとか、
言葉にされると余計意識してしまう…!
さっきから心臓が高く早く鳴りっぱなしだ。
窓際の前の席まで来ると、猛先輩は繋いでいた手を放した。
私は大人しく着席。
猛先輩と机を挟んで向かい合わせになった。
「………………」
あぁ、緊張するっ……!
・・・手に繋いでいた感覚が残っている。熱い…。
たぶん今私、顔真っ赤かも…。
「顔赤いけど大丈夫?」
「ひゃあっ!は、はい!…だいじょーぶ、です…!」
「ふーん…じゃ、説明始めるね」
猛先輩は何事もなかったように涼しい顔で話始めた。
「この線が書かれた台が碁盤、この白と黒が碁石。碁石を入れる箱を碁笥(ごけ)。…とりあえずこれだけで囲碁は出来る。
囲碁する事を囲碁を打つ。将棋なら指すだから言い間違うと恥かくよ~わかった?」
「…はい!」
「それから…」
コンコン
開いていたドアにノックしてから二人の男子生徒が入って来た。
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