994人が本棚に入れています
本棚に追加
/456ページ
「ちーっす！」
「…織田(おりた)、来るの早すぎ！」
猛先輩は不満そうな顔を作った。
「えぇーっ？！早く来いって言ってたじゃん？！せっかく新入生連れて来たのに～」
「…オレ今、新入生といい感じだったのに～」
…いい感じ？
猛先輩は軽いノリでそう答えた。
猛先輩が織田と呼んだ人は、さらっとした黒髪で少し長め、花粉対策かマスクをしていた。
「まぁいいやっ！で、君は誰君？オレ、部長の神谷猛！囲碁は初めて？」
「はい。渡仲(となか)康之です。1年です。…囲碁初めてです」
「俺、織田健一！3年。囲碁弱いけど、よろしく～！そっちのカワイコちゃんは？」
「未來ちゃん！美島未來！さっきオレの弟子になった！」
……弟子？
「…はじめまして。美島未來です。…宜しくお願いします」
…教えてもらうって事は弟子になるって事なのかな？
「幽霊部員も入れたらあと何人かいるんだけど、ここ、基本活動自由だから、各自で適当に自己紹介しあって」
「はぁ…」
…私、ただ見学に来ただけなんだけど、もう入部した事になってる？…
最初のコメントを投稿しよう！