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「織田は副部長でオレのパシリ!だから、オレいない時とか何かあったらこいつに言って~」
「パシリって、ひどい~!でも、猛ラブだから許してあげる~」
二人の会話に入れない。
…なんか仲、良さそう。
「よし、渡仲!ここに座って!」
猛先輩は席を立ち、空いた席に渡仲君を座らせた。
「碁盤、碁石、碁笥はOK?次ルール!」
じゃらっと、白石を握る。
「これがニギリ。
んで、握ってない方が白石が奇数か偶数か予想して、奇数なら黒石1つ、偶数なら2つ、碁盤におく。
予想が当たったらそのまま黒石持って、黒から打ち始める。
外れたら白石、後手からスタート!ここまでOK?」
「…はい」
「…囲碁って、紳士的に楽しむゲームなんだ。
マナーめちゃ大事!まず、必ず打ち始める前に『お願いします』と、挨拶をすること!」
私は、猛先輩がマナー大事とか、ちょっと似合わないな。
と、失礼な事を思ってしまった。
「それから、対局中は基本静かに。碁石じゃらじゃら鳴らしたりしないように。あと、対局を見る者は絶対口出しするな!
…大昔、対局中に口出しした奴がいて、その場で刀で切り捨てられたって事件があった。…そのくらい対局は真剣で神聖で大事なものだから注意して!」
「は、はい…」
「んで、終局…対局の終わりは、『負けました』『ありません』と負けを認めた時と、打つところが無くなるまで…ま、最初は分かんないだろうけど慣れたら分かる。
終局した時も必ず挨拶。ありがとうございました!」
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