部活動見学

13/16
994人が本棚に入れています
本棚に追加
/456ページ
「織田は副部長でオレのパシリ!だから、オレいない時とか何かあったらこいつに言って~」 「パシリって、ひどい~!でも、猛ラブだから許してあげる~」 二人の会話に入れない。 …なんか仲、良さそう。 「よし、渡仲!ここに座って!」 猛先輩は席を立ち、空いた席に渡仲君を座らせた。 「碁盤、碁石、碁笥はOK?次ルール!」 じゃらっと、白石を握る。 「これがニギリ。 んで、握ってない方が白石が奇数か偶数か予想して、奇数なら黒石1つ、偶数なら2つ、碁盤におく。 予想が当たったらそのまま黒石持って、黒から打ち始める。 外れたら白石、後手からスタート!ここまでOK?」 「…はい」 「…囲碁って、紳士的に楽しむゲームなんだ。 マナーめちゃ大事!まず、必ず打ち始める前に『お願いします』と、挨拶をすること!」 私は、猛先輩がマナー大事とか、ちょっと似合わないな。 と、失礼な事を思ってしまった。 「それから、対局中は基本静かに。碁石じゃらじゃら鳴らしたりしないように。あと、対局を見る者は絶対口出しするな! …大昔、対局中に口出しした奴がいて、その場で刀で切り捨てられたって事件があった。…そのくらい対局は真剣で神聖で大事なものだから注意して!」 「は、はい…」 「んで、終局…対局の終わりは、『負けました』『ありません』と負けを認めた時と、打つところが無くなるまで…ま、最初は分かんないだろうけど慣れたら分かる。 終局した時も必ず挨拶。ありがとうございました!」
/456ページ

最初のコメントを投稿しよう!