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「まぁねー、
でも、背が高くてイケメンでモデルの仕事してて、
スポーツ万能、成績は学年トップ!医者の卵で、一家皆がお医者さん!病院を開業いくつもあって…そら、そこらの女の子、目がハートになるよー!
噂によると、親戚がここの理事か何かの関係者って聞いた!」
「…よく知ってるね…」
「えぇ~有名な話だよ?だから先生たちも色々目を瞑ってるんだって!」
「はは、凄いね…」
「なんか追っかけとか神谷猛には熱烈なファンがいて凄いらしいけど…ま、ファンの子に絡まれないように囲碁頑張って!」
「う、うん…」
…だんだん不安になって来た。
聞けば聞くほど凄い人、世界が全然違う…
『その人の弟子になりました』
『今度デートします』
とは、昨日のことが自分でも信じられなくなってきたので、言うのをやめた…
「…どこにまず、打ったらいいか…わからないです」
放課後3-Cの教室に私はいた。
他にも数組、囲碁を真剣に、でも楽しそうに打っている。
その日は珍しく女の人が1人教室に居た。
男の人ばかりで少し居心地が悪かった私は女の人の姿を見て、安堵と勝手に親近感を抱いた。
…そして、目の前には猛先輩…
昨日の電話の事には…
何もふれてこない。
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