非通知着信

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「うん。いーよ~またね。次、ゆうこ打とう!」 「お願いします」 佐藤先輩は席を立ち、代わりにゆうこ先輩が座る。 ちょうど、渡仲君が教室に入って来た。 「お疲れ様です。委員会で遅くなりました」 「お疲れ~渡仲!後で打つ?」 「はい。お願いします」 「わかった。少し待ってて」 猛先輩はゆうこ先輩と対局を始めたが、佐藤先輩と打った時より早く呆気なく終わる。 「ゆうこはよく見積もって15級だね。佐藤とゆうこ、オレと石の動きが違う。二人とも初段は遠いよ。級のままでいいなら構わないんだけどね」 「………」 「級って何ですか?」 渡仲君が猛先輩に尋ねた。 私もなんだろう?と疑問に思った所だった。 先輩は初段って言ってたけど、それがどのくらい強いのかよくわからない。 「ルール覚えたら30級、強くなると20、10級と数が減って行く。んで、級の次が段で初段、2段、3段と数が増えてアマチュアは最高が8段。んで、段級位の認定大会とかもある。 …ま、みんなまずは初段を目指そう!」 「………は、はい…」 「…碁会所とかでも、級認定してくれるけど、基準が場所によってバラバラ。だからホントの強さはよくわからないんだよね」
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