腕輪

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そこは真っ赤だった 至る所が赤かった いや、紅かった その中で笑う男がいた 「ハハハハ、つまんねぇな」 足元に血まみれの人らしき物が在った 「もう少し手応えがねーとなァ」 男は傍に刺してあった刀を引き抜くと 自分の足元にあった紅い物に切りつけた ザシュッ 返り血が男につく 男は狂ったように笑うと 「つまんねぇよ!!!!!」 刀を紅い物に突き刺した ザクッ 「ハハハハ、ハハハハハハ!」 執拗に何度も突き刺す 何度も何度も ザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザク 血が男を紅く染める 真っ紅に染める しばらくその行為を続けていたが何か気づいたようにクルリとこちらに振り向いた 「なァにみテンだヨ」
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