毒と風

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この時俺は一体何が起こったのか分からなかった ただ一つ確かなことは 「見つけたぜぇ、子猫ちゃん」 突然目の前に現れた全身真っ黒な不気味な男が居ることだけ 「髑髏、貴様生きていたのか」 「ああ、俺はあれくらいで死なねーよ」 「叶こいつと知り合いなのか?」 「少し、な」 と、叶が苦虫を噛み潰したような顔で答えを返した 「おいおい、ついこの前殺し合ったのにそれはないだろう」 「ふん、貴様のような奴と知り合いなどになりたくない」 「まぁ別にいいけどさぁ。所でお前の隣に居る奴は誰だ?俺の『時』 で動けるし喋れるからただの人間ではないと思うが」 「・・・・・・・・・」 「だんまりか、どうせお前のご主人様だろ」 「違う!」 「違くないね。まさか誇り高き『幻狼』がたかが人間ごときに服従するとは。いや、お前そうゆう趣味だったのか?」 「貴様言わせておけば・・・・」 「落ち着け」 誰でも分かる位怒りを表す叶をとりあえずなだめる 「あーでもお前も始末しなきゃいけないのか。めんどくせー」 「どういう事だ?」 俺が質問をする 「つまりこういう事だよ。来い『毒蛾』」 男が短く呟くと手元に立派な日本刀が現れる そしてそのまま俺との距離を一瞬で詰め刀を振り落とす 「なっ」 俺は間一髪で横に飛び出し避ける 「へぇ、よく避けたな」 「お前・・・・・」 コイツ今俺を本気で殺ろうとした・・・・・ 身の危険を感じた俺はすぐさまその場から離れ体勢を立て直した 「離れていろ人間。死にたくなかったらここから逃げるんだな」 「ふん、生憎俺は買った売られたケンカにはノコノコ逃げないもんでね。身体が拒否するのさ」 「・・・・勝手にしろ」 こうして俺の(叶の)とアイツとの死合が始まった
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