季節遅れの雪
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「こんな日だったんだ。」 環兄は空を見上げた。 「雪が生まれた日、あの日もこんな風に雪が降っていた。」 「そうだ、雪の日だって…」 「真白な雪の中、真白な病院で小さくて真白な雪を見て、宝物を手に入れたみたいに嬉しかった。 今思えば、あの時雪に一目惚れしたんだな。」 視線を私に戻した環兄は言った。
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