月曜日の揉め事

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「ね、紗衣。 戸川君とばったり会った、 ってとこなんだけどね、」 怒ったり興奮したりしながらも、 何とか最後まで話を聞いた麻紀が ニヤッと笑って口を開いた。 「戸川君と一緒に飲んでた谷本君情報からすると、必ずしも『ばったり』じゃないと思うんだよね」 「どういうこと?」 「同期の面々で飲んでたじゃん? トイレに立った誰かが戻ってきて 『今、成瀬さんが気分悪そうに歩いてた』って言ったんだって」 「うわ、恥ずかし! 私、真っすぐ歩けてなかったと思う」 私は同期の顔をあまり知らない。 こちらは知らない誰かに見られてるというのはかなり恥ずかしい。
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