月曜日の揉め事

19/33
前へ
/33ページ
次へ
「そしたらね、戸川君がさっと席立ってトイレ行ったらしいのよ」 「…うん」 反応に困り微妙な顔で続きを待ってると、麻紀はさらに嬉しそうな顔で身を乗り出してきた。 「きっと戸川君、紗衣を探しに行ったんじゃないのかな、って」 「辻褄は合うけど…。 ほんとにトイレだったのかもよ」 だってあの時点ではそれほどの知り合いじゃなかったんだから。 期待しすぎちゃいけない。 「いやいや、怪しいよ。 それでね。少しして戻ってきて、悪いけど用があるからお先、って飲み代置いて帰ったって。 それって、わざわざ紗衣のために抜けたんじゃん」 「…結果的にはそうなるね」
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7460人が本棚に入れています
本棚に追加