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「だいたいなんで、オニクちゃんと私なんだよ!! ニク子と佐多でも良かったんじゃないの!?」
「それはダメだ!!」
佐多の隣に居る、淡いピンクのドレスに身を包んだ可憐な少女が野太い声で叫ぶ。
「オヤジのパートナーは俺なんだから、それはダメだよ!!」
「ダメっちゅう以前になんであんたは女装してるんだ!! 東野遥汰!!」
今度は可憐な少女、否、可憐な少女の姿をした青年――七代目東野遥汰に向かって叫ぶ。
「フェイクだよ、フェイク。今回、俺はあんたらの護衛もかねてるからさ。油断させるためにね」
ああ、それとと遥汰が続ける。
「今夜……俺は遥汰じゃない」
そうしてフワリと微笑む。
「遥奈って……呼んでね、御姉様」
「呼んで欲しかったら、方膝立てるのやめろや!! パンツがチラチラ見えて気になるんだよ!!」
「やだ、御姉様ったら……いやん」
「しかもノリノリ!! 何がフェイク!!」
小首をかしげ、微笑む遥汰、否、遥奈に容赦なくツッコミを入れる。
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