377人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
話を聞き終えた白井さんは、
しばらくの間、宙を見て
考え込んでいた。
わたしは頭の中を整理しながら、
ヒロシくんが録ったテープのこと、
そして更科くんが
ゆかり先生を脅して
合いカギを作らせたこと、
さらにわたしが保健室で見た
ヒップバッグらしきものについて、
説明した。
「それが、本当に
ヒロシくんの物だったとして…」
白井さんは首を傾げた。
「確かに、萌ちゃんの
お友だちが言うように、
……小林先生がヒロシくんを
襲う動機が、弱いような気がするね」
白井さんは、深く
納得したような顔をしている。
彩加の名推理は、
白井さんから見ても
筋が通っているらしい。
最初のコメントを投稿しよう!