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7月20日。
空は青く、快晴だ。
教室の窓から外を眺めていると、ギラギラと照りつけるような太陽が見える。
あつい・・・。
「斉藤!明日から夏休みだからって浮かれるのはまだはやいぞ。話は聞いていたか?」
憎らしい太陽を見つめて目を細めていると、どうやら担任の笹木先生の目に止まってしまったようだ。
「あ・・・す、すいません」
俺がそういうとクラスメイトからの笑いがドッとこぼれた。
きっとまた、いつもの寝不足だと思っているのだろう。
「素直でよろしい。さて、夏休みの過ごし方、それに宿題についてだがー・・・」
そう。
明日から夏休みなのだ。
高校に入学してから、初めての夏休み。
高校に入ってからは、慣れない校内や担任生徒、それに行事や校則、勉強などなど色々覚える事が沢山あって多忙の毎日だったけど、明日からはそんなゴタゴタからはしばらくオサラバ。
幸せな日々よようこそ・・・なーんて感傷に浸っていると、笹木先生の話も終わったようだ。
クラスでのあいさつを済ませると、ようやく帰宅の時間だ。
一学期・・・長かったようで、短かったような。
もちろんいろいろ覚えることも沢山あったし、勉強だって難しくなってきている。
そういえば・・・夏休みの課題、たくさん出されたな・・・。
俺がうんざりしながら教室を出ようとすると、後ろから声が聞こえてきた。
「優介ー!」
「あ・・・さえ・・・」
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