奈落

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奈落

一つの階段がぽっかりと抜けていた 気付かぬ奈落に踏み入れた僕の足は 光をも拒絶する絶望に捕らえられた どこまで堕ちても どんなに堕ちても 届かない闇底 身体を失い、魂だけがさ迷う もがく事もとっくに諦め 何時しか闇の一部となり また深闇を加速させる 産れてきた事への疑問だけを抱えたまま 繰り返す奈落となる
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