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「…恥ずかしい…」
母さんに手を引かれて戻ってきた千夏ちゃんが漏らした一言だった。母さんが、どのように教えたか気になる
「…パパ?どこ?」
「ここだよ千夏ちゃん」
手を伸ばして千夏ちゃんの手に重ねると、母さんから離れて胸に飛び込んでくる
「はぁ…将紀あんた…別に好みとか色々言わないけど、千夏ちゃんに変なこと教えてないだろうね?」
やっぱり、そう見られるよな…
「ない。千夏ちゃんは家族だ」
腕の中にいる千夏ちゃんが服の裾を掴み何度か引っ張る
「どうした?」
「変なことって何?」
何て答えたら良いんだろう?
「千夏ちゃんに色々恥ずかしいことしたりさせたりのことだからね」
考えていると母さんが先に答えてしまった。間違ってないが、何か誤解させてしまいそうな気がする
千夏ちゃんは聞いて何か考えてる素振りで、しばらくして落ち着いてくれた
「もう、ご飯にしましょ。千夏ちゃん、ばあばの手料理食べてくれる?」
「うん♪」
千夏にとって初めてのことだらけで戸惑いながらも過ぎてゆく時間
願うことは幸せな笑顔になってくれることだけ
⇒続く
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