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その夜は、初めて私が主導権を握った。
私を傷つけた聖を泣かせたくて。
ネクタイで目隠しして、腕を縛る。
何をされるのか分からない聖を、上から見下ろすのは快感だった。
ギリギリで止めて、また動いて。
「か、おり……さ、ん」
悩ましげに体をしならせる聖に、優しくなんてしなかった。
いつも聖を満足させるだけの行為を、
私の快感の為だけに使った。
快感で狂い落ちてしまえばいい。
あの悪臭を放つ、朽ちた花びらのように。
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