第1話

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しかも、驚くことに聖は私以外の女とほぼ寝なくなった。 『響』という美少年に甲斐甲斐しくそばで見守り、あまつさえ一緒に寝ている。 それが体の関係でなくても。 響という美少年を調べると、色々と埃が出てきた。 「嘉山狼から逃げているのね」 飄々とした生意気そうな顔が、一瞬で真っ青になった。 それが愉快で唇を歪ませて笑ってしまう。 「あいつに貴方を売る気はないけど、私と聖の生活を荒らさないでね」 露骨に顔を歪ませて私を見る響はなかなか快感だった。 ただ、好感を持たれようと努力すりより最初から嫌われた方が楽だった。 聖だってそう。 好きになって貰いたいと願ってしまうと、 約束を破られたり、 他の女の香りがしたり、 響を優先されたらイライラしてしまう。 あーあ。体だけで良かったのに。 面倒くさい。 『それ』、は突然だった。 突然、『それ』は来てしまい熱が冷めた。
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