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しかも、驚くことに聖は私以外の女とほぼ寝なくなった。
『響』という美少年に甲斐甲斐しくそばで見守り、あまつさえ一緒に寝ている。
それが体の関係でなくても。
響という美少年を調べると、色々と埃が出てきた。
「嘉山狼から逃げているのね」
飄々とした生意気そうな顔が、一瞬で真っ青になった。
それが愉快で唇を歪ませて笑ってしまう。
「あいつに貴方を売る気はないけど、私と聖の生活を荒らさないでね」
露骨に顔を歪ませて私を見る響はなかなか快感だった。
ただ、好感を持たれようと努力すりより最初から嫌われた方が楽だった。
聖だってそう。
好きになって貰いたいと願ってしまうと、
約束を破られたり、
他の女の香りがしたり、
響を優先されたらイライラしてしまう。
あーあ。体だけで良かったのに。
面倒くさい。
『それ』、は突然だった。
突然、『それ』は来てしまい熱が冷めた。
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