第1話

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その効果で、包容力がある私に聖はよくなついた。 もちろん私が仕事で忙しい時はそのホテルに女を連れ込むけれど。 それと同時に聖は可哀想で寂しい人なんだな、と強く感じた。 何かしてくれたら愛情を感じるけれど、 どこまで赦してくれるのか此方を疑ってばかり。 無意識に愛情をねだる。 あちらこちらに。 でもお互い本気じゃないのは楽だった。 裏切られる心配がないから、信用しなくて良いから。 なのに聖は愛情をねだる。 愛情は要らないのに、餌をあげてなついた子猫に情が移るのもまた事実だった。 10歳も下の男に翻弄されて、 夢中になって、独占したくて。 気づけば何でもしてあげていた。 朝、寒くて起きれない聖を体で温めながら起こしたりもした。 生理の日でも、口や手で満足させた。 笑顔が見たくて、この笑顔を守りたくて。 相変わらず他の女の影は消えないのに、 私は聖に溺れていった。image=479043698.jpg
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