目次と登場人物。

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 第一夜。外方昭久の人生終了。  外方昭久はサラリーマンだ。  どこにでもいるオッサンだった。典型的な会社人間で、ああ、もう家族には見向きもされないような男親ってこんな感じだよね、ってことにすべて当てはまるかのような、そんな男だった。  彼が求めていたのは、自分がいてもいい居場所だった。  居場所が切実に欲しかった。  外方は三十九歳である。会社の展望はもうない。  しかし、大企業である為に、いきなりリストラされることもなかった。彼は適度に飼い殺されているのだった。  その現状が歯痒い。  ひたすらに現実は生温いのだった。  彼は死んでもいいが生きていてもいい人間だった。そこそこは必要とされていたが、しかしそれが彼である必要は特になかった。  そんな感じだ。
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