お別れの後の・・・

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「これ、お前が持ってて」 作業着に着替えて仕事に行く用意を終えたオオカミと一緒に玄関を出て、私は自分の家の玄関の前に立った。 オオカミが私に差し出したのは、青いオオカミの小さなぬいぐるみのキーホルダー。 「ええの?」 「ええよ?お守りだと思って持ってたらいいことあるかもしれねぇよ」 「・・・なにそれ」 「陽菜子、笑って離れよう」 「・・・うん」 グレーの瞳と私の瞳が重なって お互いに微笑み合う 「・・・ぎゅってしてもええ?」 「ほら」 自分からオオカミに抱き付いて・・・ちょっとだけ見えないように涙を落とした。 「誕生日も、GWも・・・お前のところに行くから。ちゃんと女子大生がんばってこい」 「ん・・・うんっ」 最後にそぉっと重なった唇は あったかくて 頑張る勇気をくれた
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