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「私がわるいんやから、ええよ・・・もみ。」
見つけたハンカチで顔を隠しながら必死に涙を止めようと思うのに、なかなか止まらない
どうしよう・・・どうしよう・・・
週末に会いに行って・・・許してもらえるだろうか
笑いながら「バ~カ。」って言って許してくれるかな
「ふぇぇ」
「はぁ、次の講義さぼってあげるから落ち着くまで泣いちゃいな?」
もみが私の頭をなでてくれて。うんうんって頷きながら出てくる涙をハンカチにたくさん染み込ませていく
「・・・あれ?陽菜子・・・このキーホルダーのオオカミって・・・背中にファスナーついてるんやけど」
「ファスナー?そんなのついてたっけ」
きっと真っ赤になってるであろう目をハンカチでぐいぐい拭ってゆっくりと顔をあげたら
「ちょっと・・・陽菜!!これ・・・」
ファスナーを開けたオオカミの背中から小さなメモと折りたたまれた薄い紙が出てきた
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