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とりあえず、これはとっても大事なものだから
もう一回折りたたんでオオカミの背中に押し込んでリュックから外してオオカミの頭をなでた。
お守りって・・・もしかして、これ!?
今頃オオカミが別れ際に渡しながら言っていた言葉を思い出していた。
「・・・家でこれ書いて・・・会いに行くよ、もみ」
「うん、そうやね。目と目を合わせて話しておいでよ」
「うん」
驚きすぎて・・・ふわふわしてる私の心
嬉しい気持ちと、着信拒否しちゃったことへの罪悪感がぐるんぐるんまわって残ってるご飯はもう食べられそうにない
「あっ!宇佐美さぁん!」
「・・・?」
学食の入り口から、同じ学部の一人に名前を叫ばれて振り返ると
その子は私のところに走ってきた。
「あのさ、私さっき学校に来たんやけど。校門のところでグレーっぽい目の男の人に【宇佐美陽菜子って今日来てるか知らない?】って聞かれたんだけど」
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