0.プロローグ

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「和田隊長!本当に彼一人で大丈夫なんですか!?」 一人の若い男が、自分も戦えますと言わんばかりに言った。 「たしか彼は無能力者だったはずです!いくら隊長が信頼しているからって―――」 興奮する男の言葉をめんどくさそうに遮って、和田と呼ばれる男が口を開く。 「落ち着きなよ。 本日付でうちの隊に配属された…泉くんだっけ?? うちの隊での任務は初めてだから分からんとは思うけど、あの男が"やれる"と言って、出来なかったことは今までに無いんだ。 …それに、あいつとの約束もある。」 「約束…?」 泉は隊長の真面目な表情に、どこか悲しみを感じ、それ以上聞け無くなってしまった バシューーーーーン! 遠くで任務成功の合図である青い閃光弾が上空に上がった。 「……ちっ、また俺のおごりか。」 あたまを掻きながらタバコをとりだし、憂鬱そうに和田が言った。
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