1002人が本棚に入れています
本棚に追加
「ちょっとだけ待ってて。」
私の耳元で囁き、強引に壁ぎわの椅子に座らされる。
薄暗く静か過ぎるスタジオ内。
私は言葉を発する程、空気が読めない人間じゃない。
仕方なく、ホント仕方なく黙って座っていた。
音楽と共にライトが付き、華麗なダンスと歌が始まる。
音楽番組の収録だと気がついた。
私の手を引いてきた彼は、ライトの下でキレイに笑う。
やっぱり『アイドル』だった。
最初のコメントを投稿しよう!