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「迎えはいらない。ドコに行けばいい?」 いつの間にか敬語が取れている。 私の中で『航』は仕事関係の人ではなくプライベートな人と変換されたようだった。 そんな自分の心境の変化に驚きつつも、始めてこんなすんなり私の中に入り込んだ『航』に興味が募った。 航は行きつけだと言う料理屋を指定してきた。  ウチからタクシーで20分の距離。  0時過ぎに。って事で電話を切り、キッチリめのシャツとスカートを身につけ、化粧を直した。  夜中だし、疲れが蓄まっているみたいで化粧のノリも崩れ具合も最悪。  これだから金曜の夜はキライだ。  タクシー会社に連絡し、タクシーがくるまで、ぬるくなった水とタバコで時間を潰した。
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