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車は都内に入り、高尾幸は迷わずに私のマンションまで送ってくれた。 「ご馳走様でした。おやすみなさい。」 高尾幸は、期待を裏切るように紳士的に帰っていった。 『高尾幸?』 不意に掛けられた言葉に、慌てて振り向くと、航がマンション脇の縁石に腰を下ろしたままタバコを吸っていた。 「デートだったの?」 その声と瞳には怒りの様なものがみえた。
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