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「はい、広報誌田中です。」
もう1ヵ月一人のオフィス。
『美晴さん?谷口です。』
懐かしく感じる声に、少しの寂しさを感じた。
「谷口くん、お疲れ様。なんかあった?」
電話の向こうには、葉山くんや阿部のりの声まで聞こえた。
『美晴さん、明日から二泊でそっちに行きます。』
『広報部 品質管理課 研修』
名目は立派だ。
ただ内容は……。
部長の気遣いが嬉しかった。
私が担当した仕事の引き継ぎがメインになるだろう。
それに今後の私についても部長から話があるはず。
皆に会える安心感と、部長から伝えられる事への不安感。
私の計画には無かった事で周りは固められていた。
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