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「すみません、
ありがとうございます」
「どういたしまして。
…由紀也、これから
放送部室、行くの」
「あ、はい」
「片桐、もう来てたよ」
「え、ホントですか。
やば、急がないと」
奈良崎先輩は、はにかんだ笑顔で
こちらに手を振って、足早に
校舎の方に向かって行った。
「…オバQじゃなくて、口裂け女だし」
彩加が、ボソ、と言った。
「…え?」
「いえ、別にいいです。
今となっては」
彩加は2~3歩前に出て、
「学園七不思議はいかがですか~。
ツンデレ喫茶もやってるから、
来たいなら来れば~っ」
と、適当な事を言いながら
客寄せを始めた。
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