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衣装の短いスカートの裾が
持ち上がり、ペチコートの
フリルが丸見えになったので、
わたしは慌ててトモコの
後ろ側に回り、裾を押さえた。
「がんばったね、トモコ。
…あれ、マリは?」
「そうそう!!聞いてよっ」
トモコは泣きそうな声で言った。
「カレシが来たとたん、
ちょっと抜けるね、とか言って、
手つないで消えちゃったんだよっ!!
わたし一人残して、
酷いと思わないっ?」
文化祭初日の土曜日。
10時の開門と同時に、
校内はたちまち、たくさんの
一般客で溢れ返った。
まだ午前中だというのに、
スタートからなかなかの
賑わいを見せている。
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