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校門の周りでは、
さまざまな衣装に
身を包んだ生徒たちが、
競って呼びこみ合戦を
繰り広げていた。
わたしたちのクラスでも、
ウエイトレス姿の女子が2名ずつ、
1時間ごとに交代しながら
校門前で宣伝活動を
行うことになっていた。
「トモコのおかげで、
男性のお客さんが
いっぱい来てくれてたよ。
家庭科調理室に行けば
コーヒー淹れてくれるから、
ゆっくり休憩してなよ」
彩加がそう言って
トモコの背中を撫でる。
「うーーー、
ありがとうーーー」
ぼろぼろ状態のトモコは
校舎の方に行きかけたが、
すぐにUターンして戻って来た。
「そうだ、忘れてた。
…はい、これ」
そう言って、自分の頭から
ネコ耳のついたカチューシャを外し、
わたしの頭に乗せた。
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