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「このくらいになったら
すくい上げて、45度の
角度で止めておく」
そう言うと、先生は
くい、くい、と丈串で
たこ焼きを次々とすくい、
斜めの位置で止めた。
「で、生地をもう少し足して」
再び生地を流し込んでから、
先生はふとわたしの顔を見た。
「…俺の顔じゃなくて、
鉄板見ないと」
「……すみません……」
慌てて鉄板に目線を落とす。
…見惚れてたの、ばれたし…。
そろそろ真面目に学ばなきゃ、と
先生の手元に集中しようとした時、
…誰かが鉄板の目の前に立った。
先生と同時に顔を上げ、
…わたしの口から、
あっ、という声が飛び出した。
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