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厳しく育てられた私は
殴られたりなんて日常茶飯事。
控え室に1人横になっていた
『はぁ……めんど』
もとからこういう堅苦しいことが苦手な
私。
すぐに体に疲れがきた。
コンコンッ
『はい』
ガチャッ!
?
『失礼します』
『どなたですか』
美来
『社長の…いえ、お父様の秘書をつとめておりました、美来(みらい)と申します。このたびは…』
『堅苦しいのはやめてください…疲れます』
美来
『すみません…』
『なにか用ですか』
美来
『会社の後継者なんですが…ご子息が奈々美様しかいらっしゃらないのでその…』
『私に高校を卒業したら、社長になれと言いたいんでしょ』
美来
『おっしゃるとおりです』
本当ならそんなめんどうなこと、したくはない。
だけど…大嫌いな父親だったけどその父親が若い頃からコツコツ積み上げてきた会社。
私の中のほんのわずかな良心が
そんな会社を丸投げするようなことだけは許さなくて。
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