1・学校の先生と隣人さん

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 ゴールデンウィーク明けの学校とは久しぶりと感じるよりも、定期テストが目前に迫っていると言い換えることが出来るかもしれない。  そんな平日の朝。  里紅は寝ぼけたままの頭を起こす為に顔を洗っていた。  本来ならばまだ寝ていても構わない午前六時前。空はとっくに明るくなっていはいるものの、外は静寂に包まれている。 「暇だなー……」  前日のバイトが早めに終わってしまい、部屋に戻ると休み中の疲れが一気に出た為、夜の八時を過ぎる頃には熟睡してしまっていた。  だから午前六時前。二度寝すら終えてのこの時間である。  体はまだだるさと残してはいるが、頭の中はすっきり目覚めていた。  キッチンに立って、朝食のメニューを考える。  冷蔵庫の中。何も無い。  あらゆる棚の中。何も無い。 「……。うん、休み中忙しかったもんね。しょーがないしょーがない」  里紅は笑いながら自分に言い聞かせた。  連休中の自分は一体何を食べて過ごしていたのだろうという疑問は、コンビニのバイトという自身の肩書きから察しがついた。  ただ忙しかったとは言え、まったく買い出しに行かなかったことを恨まずにはいられない。 .
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