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ギルドランクは下からFからA、その次はAA、AAA、S、SS、SSSとなっていき、一番上は世界で一人しか持つものがいないランク──Xだ。
呆けたようにこちらを眺める若者に依頼書とカードを渡すと、若者はゆっくりと依頼書を見て、それからカードに目を移し、──次の瞬間、目を見開いた。
「男っ!?」
明らかに男とわかる格好をしていない限り、おおよそ二分の一の確率でされるその反応に、リューティスは肩を落とした。
──リューティスは男だ。顔立ちは母親にそっくりだとよく言われたものだが、身長は成長期半ばの今既に成人男性の平均より少々高い。
「僕は男ですよ……」
まだ完全に大人になりきれていない、幼さを残す顔立ちが原因だろうか。
「わ、悪い……」
返された依頼書とカードを“ボックス”の中に戻す。
「…………いえ」
顔をさらし、出歩くようになってから、頻繁に性別を間違えられる。そんなに女顔かと問いただしたい。
「本当にすまん。……村長の家に案内する。こっちだ」
若者に連れられて、村の中へと足を踏み入れた。農作業に勤しむ男たちが、すれ違う主婦や子供たちが、好奇の目をこちらへ向ける。
旅人が珍しいのか、はたまた別の理由からか。
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