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愛しい恋人のリューティス・イヴァンス様へ
お手紙拝見いたしました。突然の手紙で驚きましたが、とても嬉しかったです。
……という他人行儀な内容はここまでにさせてください。リューティス君相手に、この調子で書き続けるのは無理です。それに、他人行儀にしたくありませんし。この手紙の封筒は、リューティス君以外には開封できないように魔法を組み込ませてるから、……いいでしょ？
学園は先日漸く再開しました。リューティス君のことについてですが、学園長が箝口令を敷きました。そんなことされなくても、話そうと思う人なんて、一人もいなかったけど。
だから、あのことは学園外には知られていません。学園内でも、あの時、気絶せずにいた人たちしか、知りません。ちょっとは安心しましたか？
リューティス君もガイア君もいなくなってしまった学園は、少しばかり静かに感じられます。学年の筆記一位と総合一位がいなくなってしまったので、今はアーク君がトップです。私は彼にあと少しのところで敵いませんでした。魔法も勉強も、必死に頑張っているのに。
みんなは相変わらずです。アンドリュー君は高等部を卒業したら家の後を継ぐそうで、とても忙しそうですが。ちなみに私はまだ後を継ぎません。私が二十になるまでに弟ができたら、そちらに継承権が移ることになっています。でも、十中八九私が継ぐことになると思います。お母様は、私をご出産なされた時に、お子を授かりにくいお身体になってしまわれたそうですから……。
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