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悔しくて、情けなくて涙が溢れる。
コイツの前でこれ以上泣きたくなくてギュッと唇を噛んだけど止まる気配はなかった。
「…もう良い。大体事情は分かったから…帰る。」
鞄と羽根を引っ付かんで立ち上がるとそのまま部屋を出る。
メイド服の女性が困惑した表情で立っているのを見て小さく頭を下げて邸を後にした。
「助けてくれたから良いヤツかと思ったらこれだ。本当、最低!!」
ひとりごちながら歩いていると漸く見慣れた商店街に出た。
鞄に羽根を仕舞い、代わりに財布を取り出す。
「ケーキでも食べて気分転換しよっと!」
そう決めて目に着いた喫茶店に向かって足を進めた。
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