†一節

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授業を終えて、夕暮れの中を歩いて行く。 そして、とあるビルの前を通り過ぎようとした瞬間、ピタリとまさに唐突に音が無くなった。 人の話し声も、車の音も、風も虫の音も何もかも無い完全なる静寂。 「何…これ?」 「なぁんだ…まだ覚醒して無いのか。」 突如聞こえた声に辺りを見回すと茶髪で翡翠の目、黒のハイネックに黒のショートパンツ、少し底が高いブーツ…それから赤いベストを着た少年がいた。 少年という事にも驚いたが一際目を引くのはそのノースリーブの服から覗く右腕にある赤い羽根の紋章。 「っ!誰!?」 「ボクは13の翼のひとり、赤のリース。 宜しくね、白のライルちゃん。」
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