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あの子供くらいの年の頃。一体『何処』で『何』をしていたのか?ふと、気になったのだ。
土方
「………そういや、戻らねえんだよな、蒼の『記憶』。やっぱり『心細い』か?」
気遣わしげに問う土方に、蒼は柔らかく微笑んで、こう答えた。
蒼
「いいえ。『不安が、ない』って……言え、ば『嘘』……に、なりま、すけど………。『心、細く』、は…あり、ません。だって、土方様……が、いらっしゃる…もの………。」
ほんのりと、頬を染めて、はにかむように微笑う蒼は『可憐そのもの』で、愛らしい。
『お稚児趣味』などのない土方でさえも『抗えぬ』ほどに、蒼は『魅力的』だ。
土方は堪らず、また蒼に口付けた。『駄目だ』とは思うのに、こうなっては、もう『止まらない』いや、『止められない』のだ。
一旦、蒼に『触れてしまう』と、『欲求』が留まること知らず、『貪欲』なまでに、求めてしまう。
ーもっと『触れたい』、もっと『味わいたい』。 もっともっと、自分を『感じて』、求めて欲しいー
そんな『浅ましい』獣染みた『欲求』が、溢れて止まらないのだ。自分自身ですら、『制御』出来ないくらいに、とことん『参ってる』。
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