ー 其の参 醜い嫉妬と独占欲 ー

19/19
55人が本棚に入れています
本棚に追加
/320ページ
 永劫に変わることのない、『永遠の愛』なんて、『信じたこと』さえ、なかったけれど………。  それでも、『蒼』であるならば、それもあり得ることだと思えた。 ーだって、これほどまでに『恋い焦がれ』、どうし  ようもないほどに、『愛おしい』のだー  恋し過ぎて、愛おし過ぎて、もう『気が狂いそう』だ。だと言うのに『想い』を告げるどころか、接吻以上のことは出来なくて………。  嫌われたくなくて、傷付けたくなくて。怯えさせたり、怖がらせたりするなど、もっての他で………。  蒼に対しては、妙に『臆病』になっている己を、『嫌』と言うほど『自覚』させられる。 ーそして。そんな中、土方の『不安』を増大させる  であろう、『あの男』が、帰営することになるー
/320ページ

最初のコメントを投稿しよう!