第1話

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「泣いてるのか……??」 「違うもん……」 「そうか……。」 そう言った赤司はしおりの手を引っ張り抱き寄せた。 「話したくなったらでいい。ちょっとずつでもいろいろ話してくれればいい。」 「あんまりやさしくするとっ……泣いちゃうぞっ……!!」 「ははっ、もう泣いてるじゃないか。」 「だから違うって!!」 しおりは下を向いていたが叫ぶとき上を向いた。 そのときバッチリ赤司と視線があう。 「しおり、下を向くな。上を向いておけ。これは命令だ。」 「……ははっ、かなり強引な命令だなぁ。でも……そうしとくね……。」 二人は再度、顔を合わせるとふふっと微笑んだ。 そんな二人を妬ましそうに見ている影が1つ。 「…わたしの赤司くんなのにぃ……!!」 彼女は後々しおりの幸せな時間を再び壊す人物となるのであった。
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