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ガタガタ……
「征十郎、この娘はなんなんだ。」
「わっ、わたしは大迫しおりと言いましゅ!!」
「君に聞いていない。」
「ひっ」
赤司のおうちなう☆
って言ってられない……。なんなの、この人ら。こわすぎるでしょ。効果音でゴゴゴゴゴ…って聞こえてきそうな勢いだよ。
「父さん、この人は俺の友だちでとある事情で家を出ないといけなくなったらしいです。そして居場所がなくなったらしいです。」
「ふむ……。うちでなくても女友達がいるだろう。」
「それが……いじめられていて他にあてがないのです。」
……黙って聞いてるけどなんかわたしかわいそうな人になっちゃってるよね。
「……まぁいいだろう。ただし条件がある。」
「条件とは??」
「それは……」
ごくり……
二人とも唾をのむ。
「文武両道、それが出来ないのなら出ていってもらおう。」
「……はい。では。」
赤司はわたしの腕をつかんで家の廊下に出た。
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