僕たちの始まり

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「あーたりぃ???」 「おじさん話し長かったね???」 俺ストーリーに既にグダグダな僕たちは、寮へと向かっていた。 「ここ寮?」 「てゆーか、ホテルじゃん!?」 「だよねぇ・・・」 さすがにドアマンはいないけど、フロント前にコンシェルジュみたいな人がいて近づいてきた。 そんなこんなでホテル・・・いや寮の受付で手続きを終えた僕たちは只今寮長に案内され中。 高級ホテルのような内装に驚きながらも、思わずキョロキョロしてしまう。 B1大浴場とジム、プール 1階入口、管理室、売店 2階食堂 3階1年 4階1年 5階2年 6階2年 7階3年 8階3年 9階生徒会専用フロア 10階管理フロア 「ーーーてなワケで、各階には必ず案内表示があるけど、わからないことがあったら何でも聞いてね!」 説明してくれたのは寮長を任せられてる嶋田さん。 とてもそうは思えないような(失礼)軽いノリで話している。 ただ、悪い人じゃなさそうで、その人懐こい笑顔が安心する。 とにかく広いし、僕たちはわからないことがわからない状態だった。 「それで更科君たちは4階の415号室だよ。二人相部屋ね。荷物はもう部屋に運んでるから安心してね。」 そう一気にまくしたてられ、呆気にとられているうちに415号室についた。 「カギは持ってる?」 「あ、はい、あります。」 さっきおじさんから、カードキーをもらっていたのを思い出し、慌てて探すユズに苦笑いしながら僕はカギを取り出した。 「うん、それそれ~。ちなみにドアはオートロックになってるから注意してね!もし締め出されたら下にいる管理人室に来てもらえば開けてもらえるからね!」 そう言って嶋田さんは、僕たちのことを柔らかな笑顔で見つめた。
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