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「二人とも中学は公立の共学だよね?ん~とね、簡単に言うと、ここは男子校なの。」
「それが何なんですか?」
怪訝そうな顔をしてユズが尋ねる。
「しかも、中学から高校まで郊外山奥の全寮制の環境で6年過ごすとどうなると思う?」
「「???」」
「わからないかな~?ようするに、女の子がいないわけよ。そうなると当然恋愛対象は・・・」
「「もしかして・・・・・・お、男?」」
「ピンポーン♪そゆこと!!」
目が点になる僕と思いっきり顔をしかめるユズ。
「周りはみんな知り合いで、顔見知り。高校に上がったって環境は変わらない。
そこで編入生は注目の的!おまけに、その編入生はかわいいかわいい双子ときたら、も~大変♪♪」
嶋田さんは楽しそうに笑う。
(んっ?かわいぃ???)
同じ事をユズも考えてたみたいで
「先輩、かわいいってどーゆうことですか?」
「双子の君たち♪」
(えええぇっ!?何何?どゆこと???)
少しの間があって、思いっきり顔をしかめたユズが
「俺のどこがかわいいんですか?」と尋ねる。
葉月がかわいいのはわかるけど・・・ってブツブツゆってる。
「・・・え~!?僕なんかかわいくないよ?ってユズ??僕の方が背低いのをバカにしてるんでしょ!!」
「そうだろ?俺のが2cmも高いんだぜ??だって俺毎日牛乳飲んでたもん。身体測定楽しみだなっ♪♪♪」
「もぉ~っ!!」
「全く・・・二人とも自覚なしかι」
嶋田さんがため息混じりに呟いた。
「「???」」
「二人ともかわいいんだから、気をつけてね!!特に男だらけのこんな環境なんだから、悪い男にひっかからないようにね!!」
「えっ・・・」
ユズが絶句する。
僕は何がなんだかさっぱりわけわからなくて、無言になるしかなかった。
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