僕たちの始まり

11/13
858人が本棚に入れています
本棚に追加
/108ページ
「二人とも中学は公立の共学だよね?ん~とね、簡単に言うと、ここは男子校なの。」 「それが何なんですか?」 怪訝そうな顔をしてユズが尋ねる。 「しかも、中学から高校まで郊外山奥の全寮制の環境で6年過ごすとどうなると思う?」 「「???」」 「わからないかな~?ようするに、女の子がいないわけよ。そうなると当然恋愛対象は・・・」 「「もしかして・・・・・・お、男?」」 「ピンポーン♪そゆこと!!」 目が点になる僕と思いっきり顔をしかめるユズ。 「周りはみんな知り合いで、顔見知り。高校に上がったって環境は変わらない。 そこで編入生は注目の的!おまけに、その編入生はかわいいかわいい双子ときたら、も~大変♪♪」 嶋田さんは楽しそうに笑う。 (んっ?かわいぃ???) 同じ事をユズも考えてたみたいで 「先輩、かわいいってどーゆうことですか?」 「双子の君たち♪」  (えええぇっ!?何何?どゆこと???) 少しの間があって、思いっきり顔をしかめたユズが 「俺のどこがかわいいんですか?」と尋ねる。 葉月がかわいいのはわかるけど・・・ってブツブツゆってる。 「・・・え~!?僕なんかかわいくないよ?ってユズ??僕の方が背低いのをバカにしてるんでしょ!!」 「そうだろ?俺のが2cmも高いんだぜ??だって俺毎日牛乳飲んでたもん。身体測定楽しみだなっ♪♪♪」 「もぉ~っ!!」 「全く・・・二人とも自覚なしかι」 嶋田さんがため息混じりに呟いた。 「「???」」 「二人ともかわいいんだから、気をつけてね!!特に男だらけのこんな環境なんだから、悪い男にひっかからないようにね!!」 「えっ・・・」 ユズが絶句する。 僕は何がなんだかさっぱりわけわからなくて、無言になるしかなかった。
/108ページ

最初のコメントを投稿しよう!