入学式~葉月編~

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血気盛んなユズと違って、低血圧な僕は、朝は弱い。 いつもユズやお母さんを困らせてた。 案の定今朝もユズの手荒な起こされ方に若干不機嫌な僕がいた。 「葉月っ制服着た?早く行こうぜ!腹減って死にそう…」 そう言って僕を急かす。 昨夜は慣れないベッドと緊張のせいか、睡眠不足の上顔色が冴えない。 顔色の悪さを隠すかのように僕は眼鏡をかける。 「今日は眼鏡なの?てか葉月顔色悪ぃぞ…大丈夫か?朝飯食わないとぶっ倒れるぞ!」 心配してくれるのはありがたいけど、もうちよっと寝たかったのが本音。 内緒だけどね... ノロノロと着替え、ネクタイに戸惑う。 (こんなならお父さんに教えてもらえば良かった…) ネクタイが結べずイライラする。 (まぁ、いいや…後にしよ~) 水色のネクタイとの格闘に敗れた僕は1回結びの状態でそのまま放っておいた。
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