857人が本棚に入れています
本棚に追加
/108ページ
血気盛んなユズと違って、低血圧な僕は、朝は弱い。
いつもユズやお母さんを困らせてた。
案の定今朝もユズの手荒な起こされ方に若干不機嫌な僕がいた。
「葉月っ制服着た?早く行こうぜ!腹減って死にそう…」
そう言って僕を急かす。
昨夜は慣れないベッドと緊張のせいか、睡眠不足の上顔色が冴えない。
顔色の悪さを隠すかのように僕は眼鏡をかける。
「今日は眼鏡なの?てか葉月顔色悪ぃぞ…大丈夫か?朝飯食わないとぶっ倒れるぞ!」
心配してくれるのはありがたいけど、もうちよっと寝たかったのが本音。
内緒だけどね...
ノロノロと着替え、ネクタイに戸惑う。
(こんなならお父さんに教えてもらえば良かった…)
ネクタイが結べずイライラする。
(まぁ、いいや…後にしよ~)
水色のネクタイとの格闘に敗れた僕は1回結びの状態でそのまま放っておいた。
最初のコメントを投稿しよう!